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ヨーロッパ諸国、カナダなどの植物園 (Botanic Gardens) の温室とえば、緑の鉄骨に全面ガラス張りの「パームハウス」(Palm House)。ヨーロッパを感じる建築物の一つですよね?! 写真は、ウィーンの「シェーンブルン宮殿」敷地内にあるパームハウス、ドイツ語で「パルメンハウス」(Palmenhaus, 1882年) ですが、植物園の温室といえば、英国の「キューガーデン」の温室 (1848 年) が世界的に有名。そこで、ちょっと、このパームハウスが世界に広まる起こり、英国の技術革新が起こるまでのお話を・・・ ガラスという点で、パームハウスの原型とされているのが 18 世紀に全盛をむかえた「オランジェリー」(Orangery)。16 世紀のドイツに遡ります。オランジェリーは、その名の通りオレンジを冬越しさせるための施設です。オレンジは大航海時代に原産国のインドなどからヨーロッパに持ち込まれ、地中海沿岸で栽培されていましたが、アルプスの北では栽培が不可能だったので、冬季の間だけオレンジの木を囲う仮設が設けられており、それが、17 世紀になると固定式の建物 (レンガ造りで、南側だけが木枠にガラスをはめた造り) が登場します。バロックが濃厚に漂う様相です。 (左写真:ロンドンのケンジントン・ガーデンにある「ザ・オランジェリー・レストラン (The Orangery Restaurant)」) 当時、オレンジは、貴族や領主に限られた贅沢品であったため、オランジェリーは、宮殿や大邸宅を構成する建築物の一つであり、オランジェリーや南方の植物は社交の場を飾るエキゾチックな装飾の一つだったようです。ドイツやオーストリアでは宮殿本体と向い合わせて建てられたことに対して、フランス、英国では、宮殿本体と組み合わせて造られた傾向があります。キューガーデンのオランジェリーは1761 年 (キューガーデンにはパームハウスの他にヴィクトリア様式のオランジェリーもあり)。 貴族や特権階級のためのオランジェリーが、植物園のパームハウス (ヤシの木温室) へと変貌を遂げる背景には、南方の植民地から送られてくる多くの植物の栽培・試験場が必要になったことがあげられます。19 世紀英国で、1820 年前後から試みられ、1840 年には一応の完成をみる全面ガラス張りのパームハウスへと変貌を遂げる技術革新が英国で起こったのでした。その要因には、植民地の拡大と産業革命。
by riesuzuki67
| 2005-09-19 15:21
| ♂ 建築
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